研究成果 - 論文 -

平成20年度特定健康診査結果からみた福井県民の健康度

研究目的・方法・結果概要

(1) 研究目的

 本研究の目的は、全国的にも健康長寿県といわれる福井県民の健康状況を、健康診査データから評価し、その要因を探ることにある。

(2) 研究方法

 特定検診の検査値におけるリスク群の割合を、福井県の平成20年の特定検診受診者(全数)における検査値と、全国(18年度国民健康・栄養調査結果)とで比較した。また、特定検診データと医療費データをマッチングして、超過医療費の統計的な推計を行った。

(3) 結果概要

 分析の結果、福井県の健康度の高さが際立っていることがわかった。特に、血圧や糖尿病、メタボリックシンドロームなどに対するリスクは、福井県で非常に低い。また、どちらかといえば若い年齢層よりも年配の年齢層の方が全国と比較した健康度は高い傾向にある。

 次に、福井県の健康度が高いことによって、福井県の医療費をどの程度縮減できているかという点を定量的に評価したところ、各年齢層ともに1割程度、医療費を節約できていることがわかった(表2)。

 最後に、特定検診の受診者と未受診者の医療費を比較した結果、未受信者の方が3割程度、医療費が高いことがわかった。入院が長いことによって特定検診が受けられない人を除いても、この結果は頑健な傾向を持っている。 政策への提言

 国保の検診受診率は一般的に低いが、未受診者は必ずしも健康な人ばかりではなく、疾患を持っている人々も含んでおり、健康状態を把握しないばかりに未受診者の病状が重篤化する可能性も否定できない。国保の検診率を高める努力は、今後継続的に行なってゆくべきものと考えられる。

論文

「平成20年度特定健康診査結果からみた福井県民の健康度」(PDF file/約389KB)

鈴木亘・岩本康志・湯田道生・両角良子
2009年度、分担研究報告書